Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Lisez 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) de 小酒井 不木 (こざかいふぼく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 196 140 caractères · 396 écrans

Aozora Bunko

私が中途で幾度か実験を思い切ろうかと思ったのも、実は家兎を苦しめるに忍びなかったからであります。

実験の順序は、先ず家兎を仰向けに、特殊の台の上に固定し、麻酔をかけて、その胸廓の心臓部を開き、更に心嚢を切り開いて、それから私たちの考案した喞筒を、心臓の代りに取りつけるのであります。といってしまえば頗る簡単ですけれど、扨その手術は決して容易なものではありません。最初は家兎の心臓を切り取り、その代りに喞筒を置きかえようとしましたが、それは出血がはげしくて、到底目的を達することは出来ませんから、後には、家兎の心臓はその儘にして置いて、喞筒に比較的長い管をつけ、それをそれぞれ適当な大血管へ結びつけることに致しました。

最初は人工肺臓については考案をめぐらさないで、人工心臓のみについて研究しましたが、人工心臓だけですと、却って、肺動脈と肺静脈とに喞筒の管を結合するだけの手数が多いですから、寧ろ人工肺臓附きの人工心臓を工夫した方が便利であるということに気がつきました。心臓は御承知の通り四つの室から成って居りますから、人工心臓即ち喞筒にも自然四室を設けなければなりませんが、人工肺臓附きの人工心臓ですと、活栓の上下二室だけ即ち実は一室でよろしく、頗る簡単となる訳です。