Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Lisez 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) de 小酒井 不木 (こざかいふぼく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 196 140 caractères · 396 écrans

Aozora Bunko

好色破邪顕正

探偵志願

探偵志願

戸針康雄は、訪問者が丑村という刑事であることを知るなり、ぎくりとして、思わずも手にして居た新聞紙を取り落した。不吉な予感が、彼の手を麻痺せしめたからである。

刑事は、す早く身を屈めて、康雄の落した新聞紙を拾い上げ、

「おお、やっぱり、ゆうべの殺人事件の記事を御読みでしたか。実は、私が御たずねしたのも、この事件に就てで御座います」

康雄は更にはッとして顔色を変えた。が、つとめて平静を装って、

「と仰しゃると?」

と、無理に怪訝そうな眼つきをした。

その眼付を刑事はじっと見つめて、

「新聞に書いてありますとおり、殺されたのは、メトロ生命保険会社社員大平八蔵氏ですが、その宅は、富倉町三十二番地です」

「それがどうしたというのですか」と、康雄はいらいらしながら、憤慨の語調をまじえて言った。

刑事は、あたりを見まわし、声をひくめて、

「こうした話はなるべく他人に聞かれたくありませんから、若し御差支なくば……」

「こちらへ御はいり下さい」

と、康雄は刑事を請じ入れ、やがて二人は応接室で対坐した。夕暮に近づいたせいか、室内は薄暗くなりかけたが、康雄は面はゆい気がしたので、電灯をつけようとしなかった。