Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans

Aozora Bunko

「気のきかんやつだ。酒を持て、酒を」

と、呶鳴る。その量がまた、ちょっとやそっとの酒量ではない。運んで来るそばから碗を傾けて、およそ一斗も飲んだろうか。気がすむと今度はたちまち飯をがつがつ平らげて、ゆらゆらと立ち上がり、

「こら一同の者、法廷へ出ろ。一匹でも逃げ隠れなどすると、引きずり出して首を捻じ切るぞ」

と、破れ鐘のような声でこうご託宣をくだしたのである。そして彼は広間の法廷に出て、壇の中央にある知事席に腰をすえ、大真面目で、槐の笏を胸のまえに構え込んだ。

炊事場の爺や婆やから小使、書記、諸役人らは仕方なしに、みなぞろぞろ来て壇下の床に首を揃えて平伏した。李逵は突如、本ものの県知事閣下になったような気がして来たらしい。睨み渡して、

「一同っ」

「へへい」

「どうだ、似合うか。俺の官服姿は」

「ようお似合いでございます」

「ところで、これから裁判を開くぞ。みんな面を上げろ。この中に泥棒がいるだろう」

「じょ、じょう談ではございません。てまえどもはみな役人で」

「わかっておる……だが泥棒がいなくては裁判にならん。うむ、前列の四番目におる奴、きさまは人相が悪い。召捕れッ。