Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans

Aozora Bunko

「……どうだ、拙僧の余興は」

智深は洒落のつもりらしい。だが彼はがっかりした。気がついてみると、あたりのチンピラは、烏の群れより迅く、逃げ散っていた。舌を巻いたどころの驚きでなく、恐怖に駆られ、その日の計略も忘れて街へ逃げ去ってしまったものらしい。

さすが、それからは仕返しも断念し、腹の底から慴伏したものに相違ない。以後はコソコソ影を見せても、花和尚さまだの、花羅漢さまのと、遠くから平蜘蛛になって、めったに側へ近づこうともしなかった。

「こりゃ、淋しい」と、彼は喞った。

「それに、やつらの馳走になりっ放しなのも心苦しい。よし、こんどはこっちで招いてやろう」

或る日、彼は酒肉を調えて、逆に彼らを園の一莚に招いた。大よろこびで、彼らはやってきた。こうなると、日ごろのゲジゲジも迂路鼠も青草蛇も、案外、天真爛漫なもので、飲む、踊る、唄うなど、百芸の歓を尽して飽くるを知らない。

「ところで、花羅漢さま。今日は一つ、一同におねだりがござんすが、お聞き届けくださいましょうか」

「なんだ貧乏人の拙僧に」

「たいそうお見事な錫杖をお持ちでござんすが、いかがなもンで、ひとつその、花和尚さんのお腕前を一度拝見したいって、みんなが申しておりますが」