Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans

Aozora Bunko

――が、彼の上半身は、ひょろと、空を泳いでいた。と見えたのも一瞬である。見物人の眼には、一朶の血の霧が、バッと、大輪の花みたいにそこで開いたかのように映った。

「わああっ……。やった!」

まさかと思っていたのだ。呻きに似た群集の声には戦慄がこもッていた。すでに見る楊志の足もとには、真二つとなった毛無シ虎の巨体がピクともせずぶっ仆れている。そして彼が垂直にして持ち捧げていた長剣には、なるほど、血脂の曇りもとどめていなかった。

「街のみなさん」

彼はそのままな姿勢で群集へ向って告げた。

「――おしずまりください。あなた方にご迷惑はおかけしません。見られたような仔細で、てまえはついに白昼、この天漢州橋の大道で人を殺めました。法罰、のがれ得るところでない。あなた方が生き証人だ。これから奉行所へ自首して出ます。そこを開いてお通しください」

彼の態度は立派だった。群集はそれにも感動をうけたらしい。聞き伝えて、彼が入った奉行所の門前には、庶民が群れをなして、

「毛無シ虎が悪いんだ。牛二はふだんから街の者を泣かせ、なに一つろくな真似はしていない。刀売りを助けてください」