Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans
もちろん、軍兵は望み次第に付けてやる」
「出発はいつでしょうか」
「ここ三日のうちとする」
「して、お荷物は」
「角な荷梱十箇。それには、大名府の役署に命じて、十輛の太平車を出させる。また軍兵のほか、軍部から力者十人を選ばせて、一輛一人ずつを配して付ける。……さらに車輛一台ごとに立てる黄旗の文字には――献賀蔡大臣生辰綱――と書く。まずもって、威風堂々と、山野の魔気を払うて行くがいいとおもう」
「どうも、せっかくですが」
「いやだと申すのか」
「なにとぞ、ほかの者に、お命じ給わりとう存じます。なんとなれば、去年は十万貫に値する高貴な品々を、ことごとく、途中賊難のため、掠奪されたと伺っておりますので」
「だからこそ今年は、なんじを見込んで命じたのではないか。それもだ……」
と、梁はいささか昂奮して、唇を乾かし、眼に赤い濁りを見せて、説得にこれ努めた。
「余は汝を愛しておる。故にだ、どうかして、そちを出世してやりたく思う。それがわからんか」
「かたじけなくは存じますが」
「煮えきらんやつだな。――蔡大臣宛ての献上目録にさしそえて、べつにわしの直書一封のうちに、そちの立身の途をも推薦しておく考えなのだ。