Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans
春は日永になり、武大の帰りもだんだん遅くなっている。早く帰れば金蓮に頭ごなしに呶鳴られるからだった。
「ああ、くたびれたよ金蓮。稀にゃ半日でも休ませてもらえねえかなあ」
「好きなこといってるわ。あらなアに。蒸籠のお饅頭がまだ幾つも売れ残っているじゃないの」
「だって、仕方がねえわ。日はどっぷり暮れちゃうし、晩に饅頭なぞ売れやしねえもの」
「おまえさんはまた公園で居眠りばかりしてるんでしょ。いつぞやは、饅頭をみんな、犬に食われてベソを掻いて帰って来るしさ。……それで休みたいもないもんだ」
「おや、金蓮。おまえ酒機嫌じゃないか。それに、どうしたんだい、後ろに綺麗な糸屑がたかっている」
「あんたが意気地がないからよ……わたしここ五、六日ほど、毎日お針仕事に通ってるんだわ」
「そうかい。……すまねえのう金蓮。いったい、お針仕事とは、どこへ通っているんだね」
「お隣の王婆さんよ。お婆さんが親切に言って来てくれたの。どこかご大家のお祝い着を頼まれたんですって。そして小費い稼ぎにどう? っていうからさ」
「だが、酒振舞いは、おかしいじゃねえか。何もお針仕事の針子にさ、酒を出すなんて」