Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans
元々、百姓は性に合わないといっている彼なのだ。家事はいよいよかえりみもしない。その荘院には、つねに百姓らしからぬ無頼のみを寄せ集め、ただ武勇を誇っては、遠近に喧嘩の相手と機会を求めてばかりいた。されば史家村の九紋龍史進といえば、この頃、泣く子も黙る名となっていた。
山波の影は遠く望まれるが、人里からはどの辺かよく見当もつかない彼方だ。ここに、華陰県の山また山の奥、少華山とよぶ一峰がある。
天地は人間のもの、その人間は生きものだ。おれたちがここに山寨をむすんで、こう生きているのに、何の不思議があるか、と誇りでもしているように近づけば、その少華山の山腹にも、さかんな人煙人語があるのであった。
「おい楊春。どうもこの頃は、さっぱりじゃねえか。……陳達はまだ岩窟の中で寝こけているのか」
「そうらしいて。なんでも奴あ三日ほど前から、蒲城県の方へ降りていって、何かうまい仕事はねえかと、狼のように嗅ぎ歩いたっていうんだが、ゆうべおそく手ぶらで帰ってきやがった。よくよく下界も飢饉年らしい」
「そうじゃあるめえ。おれたち山寨の六、七百人もが、ついこの春までは、下界の貢ぎで悠々と王者みてえに食ッてられた世間じゃねえか。