Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans
「おうけとりの公文をいただいたら、すぐ立ち帰りたく存じます」
と手続きを運んだ。
州尹は、一瞥して、
「武松は、牢城の獄へ廻せ。――東平府の使いは大儀であった。帰府してよろしい」
と、幾通もの文書へ、ベタベタ判を捺して下僚へ手渡した。
すでに“牢城”とは、名からして恐ろしい。まさに煉獄の城である。
いったい、世には、こんな巨大な獄房の数を必要とするほど、悪人が多いのだろうか。――だが、武松の眼で見ると、監房の中にウヨウヨしている顔よりも、警棒や鎖を鳴らして、監外を威張ッて歩いている顔のほうが、どう見ても“善”でなく“悪”の徽章に見えてしかたがない。
「おい、新入り。おめえ、金を持って来たかい。ここは世間以上、金がものをいう地獄だぜ」
「金。……金なんぞ、一文も持たねえよ。牢内には、酒屋もあるめえ」
「だって、まず初手からして、差撥(獄吏)や監察に、ごあいさつの銀子をお供えしねえと、これだぜ」
「これたあ、なんだい」
「お約束の殺威棒で、百打の叩きを食らうのさ。まともに食ったら、血の泡を口から吹くンだ」
「ふうむ。それで新入りの者の、土性ッ骨を脱こうてんだな。ま、いいようにやってくれ」