Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans
あの男ですよ。清風山の賊のかしらは」
「なに、こないだおまえに危害を加えかけた山賊の頭っていうのは、あの黒奴か」
「そうですよ、忘れっこありませんわ」
劉高はびっくりして、下に控えている兵長へすぐ命じた。
「あいつは山賊だ。あの色の黒い男を召捕えろ」
あたりの異様な叫びが、自分へ迫る何かの予告と知って、宋江はとっさに、人を掻き分けて遠くへ逃げ走った。しかし、のがれ得べくもない。たちまち追いつかれて、五体は麻縄の縞目にされてしまった。
翌朝である。彼は官邸の一階下に引き出され、上の廊から劉長官の大喝をあびていた。
「賊の頭! つらを上げろ。……燈籠見物にまぎれていたら、誰にも分るまいと思っていたのだろうが、なんぞ知らん、天網恢々疎にして漏らさずだ。恐れ入ったか」
「おことばですが」と、宋江は夜来の沈湎たるおもてを振り上げて「――私は花長官の客で城県の張三と申す旅人、賊をはたらいた覚えはありません」
「だまれっ。清風山の追剥ぎめ。証人があることだぞ」
良人の言下に、嬋妍たる衣摺れとともに、廊口の衝立から歩み出て来た夫人が、柳眉をきっと示して言った。
「おまえ、お忘れかい! このわたしを」