Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans

Aozora Bunko

「ご恩に着ます」と、薛永は押しいただいて「いずれ自分も江州府へまいりますから、そこでまたお目にかかれるかもしれません。……どうぞ、江を渡る日もお大事に」

といって、立ち去った。

困ったのは、その夕からのことである。何軒となく木賃宿の軒に立ってみたが、三人の姿をみると、どこの旅籠でも、手を振るのだった。おそろしい覇の勢力ではあると、途方にも暮れ、舌を巻かずにいられなかった。

「これはいけない。道をかえて、本街道から郊外へ出てみよう」

しかし、たまたま見かける田舎旅籠でも、お断りはおなじだった。が、災難にしては小さいといえよう。宋江はあきらめてこよいは野宿とつぶやいたが、端公の李万は、ふと横道に見えた灯と旧家らしい屋敷門を見て、

「そうだ、素人家なら泊めてくれましょう。ひとつあそこへ頼んでみますから、待っていておくんなさい」

と、急にその灯を目あてに走って行った。

葦は葦の仲間を呼び、揚子江の“三覇”一荘に会すること

潯陽江頭 夜 客を送る

楓葉 荻花 秋索々――

これは白楽天の詩「琵琶行」のはじめの句だが、いまの宋江の身は、そんな哀婉なる旅情の懐古に浸りうるどころではなかった。