Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans
――途方に暮れていた宿屋住居のこの父娘にも、まるで地獄に仏のような親切者があらわれた。
世の中にはこんな親切なお方もあるものか、と拝むばかりに信じさせておいたところで、男は宿屋の亭主をつかって、妾になれと、半ば脅迫じみた話をもちかけた。ぜひなく身をまかせると、次には、家に入れて家具衣装も揃えてやろうが、それにはお前という者の体に大きな資本をかけることだ。身代金三千貫の証文を書けという。
ところが、身は引取ってくれたものの、本妻というのは老虎のような強い女で、三月ともたたないうちに、その家からいびり出されてしまった。それのみか、衣服一枚くれるでなし、もちろん、先に書かされた証文の金など、鐚一文もくれはしない。
あまっさえ、その後となると、こんどは男が空証文をたてにとって「――先に渡した身代金を返せ」という強談判だ。宿の亭主も事が嘘なのは、百も承知のくせにして、ぐるになってか、高利の日金貸みたいに日々、父娘を責めたてる。しかも父娘はこうして夜な夜な渭州の紅燈街に、儚い四ツ竹と胡弓を合奏せて、露命もほそぼそ凌いでいるありさまなのに、塒に帰れば、稼ぎの七分は、まず鬼の手に搾取されてしまう始末。