Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
そのまに、二、三人の郎党は、小船の板子を四、五枚はずしてきて、武田伊那丸の死の座をもうけた。
「これこれ、せんこくの小娘もことのついでじゃ。そこへならべて、民蔵の腕だめしにさせい。旅の一興に見物いたすもよかろうではないか」
宮の根もとにくくりつけられていた咲耶子は、罪人のように追ったてられて、板子のならべてあるとなりへすえられた。彼女は、もうすっかり覚悟を決めてしまったか、ほつれ髪もおののかせず、白百合の花そのままな顔をしずかにうつむけている。
いっぽうでは、鎧の音をさせて、ずかずかと迫っていった四天王の面々が、例の鎖駕籠のまわりへ集まり、乗物の上からかぶせてある鉄の網をザラザラとはずしはじめた。
長い道中のあいだ日のめを見ることなく、乗物のうちにゆられてきた伊那丸は、いよいよ運命の最後を宣告され、悪魔の断刀をうけねばならぬこととなった。四天王の天野刑部は、ガチャリ、ガチャリと荒々しく錠の音をさせて、駕籠の引き手をグイとおし開け、
「伊那丸、これへでませいッ」と、涙もなく、ただの罪人でも呼びだすようにどなった。
が――駕籠のなかは、ひっそりとして音もない。