Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
なれるにしたがってそろそろ尻尾をだしてきた蛾次郎は、宿場人足がよりたかって、うまそうに立ち食いしている餅屋の前へくると、ぎょうさんに、腹をかかえてしゃがんでしまった。
半助はにが笑いして、いくらかの小銭をだしてやった。それをもらうと、蛾次郎は人ごみをかきわけてふところいッぱい焼餅を買いもとめ、ムシャムシャほおばりながら歩きだした。
間もなく、ふたりのまえに見えた向田ノ城。
ここの砦には、富士、庵原、二郡をまもる徳川家の松平周防守康重がいる。菊池半助は、その人に会って、じぶんが探知した裾野の形勢をしさいに書面へしたため、それを浜松の本城へ、早打ちで送りとどけてもらうようにたのんだ。
書状の内容は、徳川家の領内である富士の人穴を中心に、裾野一帯の無人の広野に、いまや、呂宋兵衛だの、伊那丸だの、あるいは秀吉の隠密、柴田勝家の間者などが、跳梁して、風雲すこぶる険悪である。はやく、いまのうちに味方の兵をだして、それらの者を、掃滅しなければ一大事で。――という意味のものであった。
その密談のあいだに、
「ちぇッ、ばかにしてやがら」
城内の一室で、プンプンしていたのは蛾次郎である。