Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
「あやしい声がする」
「えッ」
「しずかに」
ぴたりと、ふたりは槍とともに落葉のなかへ身をふせてしまった。そして、ややしばらく、耳と目を研ぎすましていたが、それっきり、いまのいびきも聞えなくなったので、甲虫はふたたび身をおこして、いずこともなく立ちさった。
あとは、またものさびしい落葉の舞い。
暮れんとして暮れなやむ晩秋の哀寂。
ぎい……とふいに、白旗の宮の狐格子がなかからあいた。そして、むっくり姿をあらわしたのは、なんのこと、鞍馬山の竹童であった。
「あぶない、あぶない。もうこんなほうまで、徳川家の陣笠がうろついてきたぞ。ところで、おいらは、いよいよ、今夜お師匠さまのおいいつけをやるのだが、それにしては、もうそろそろどこかで、鬨の声があがってきそうなもの……どれ、ひとつ高見から陣のようすをながめてやろうか」
ひらりと、宮の縁から飛びおりるがはやいか、湖畔にそびえている樅の大樹へ、するするすると、りすの木のぼり、これは、竹童ならではできない芸当。
数丈うえのてっぺんに、烏のようにとまった竹童、したり顔して、あたりの形勢をとくと見とどけてのち、ふたたび降りてくると、こんどは、白旗の宮の拝殿にかくしておいた一たばの松明をかつぎだしてきた。