Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
――それを思うても眠られぬし、また、日陰に敵のいましめをうけておわす、大殿のご心中を思うても、なかなか安閑とねている場合ではございませぬ」
「おっしゃる通りじゃ」
木隠もうなずいて、
「たくみに大殿をワナにおとし入れ、桑名にいる秀吉の陣屋まで、送りとどけんとする呂宋兵衛、さだめし明日はぎょうさんな人数をもってくりだすことでしょう。ここぞ、若君にとって、武運のわかれめ、忍剣どのもおぬかりあるなよ」
「いうまでもない。たとえなにほどの敵だろうとも、降魔の禅杖は、にぶりはしませぬ」
「いつもながらふたりの者のたのもしさ、わしはよい味方を持ってしあわせに思う」
と、伊那丸は心から、よろこばしげに、
「その意気をもってするからには、たとえ敵陣のかこみのうちに、無念の鬼となろうとも、わしは心残りではない」
「心よわいことをおおせ遊ばすな。呂宋兵衛こそ、多少蛮流の幻術を心得ておりますが、他の有象無象は、みなたかの知れた野武士や浮浪人の寄りあつまり、きっとけちらしてごらんに入れましょうから、お心やすく思しめせ」
「そうとも、死をいとうのではないが、こんど、木隠とこの忍剣がお供をしてきて、首尾よう大殿のご安否をつきとめねば、小太郎山にのこっている、小幡民部や咲耶子や小文治などにも笑われ草……」