Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
まアいいじゃアねえか、なアおい竹童、おれとおめえとは、いまじゃ身分がちがってしまったが、もとは裾野の人無村で、おなじ柿の木の柿をかじりあった仲だ。――おれはおめえに同情しているんだぜ。だからよ、ゆうべだッて、おれから声をかけたんじゃねえか。うまい飴ン棒でもしゃぶらしてやろうと思って、ひとが親切にいったものを、コケおどしの刃物なんぞふりまわして、よせやい、おれだって、はばかりながら、刀ぐらいは差しているんだからな」
竹童は、唖のようにだまっていた。
しかし、全身の血は、沸りたち、毛もよだつほど怒っていた。だが、――いまは、どこまで盲の態をみせて蛾次郎にゆだんをさせ、その素ッ首をひンねじってやろうと、心の奥にためきって、かれの悪口雑言を、いうがままにこらえている。
「エエ、オイ、なんとかいえよ、なんとか」
蛾次郎は、竹童のからだから棘の立っているのに気づかず、いきなり蕎麦まんじゅうをムシャムシャ食べて、
「やい乞食、これでも食らえ」
と、その食いかけを、竹童の口もとへ持っていった。
待っていたぞ――と、いわぬばかりに。
「逃げるな、蛾次!」
と、いうがはやいか、鞍馬の竹童、顔まできた蛾次郎の右の手を、いきなりつかんでひきよせた。