Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
それはいいが、ここに、なおなお困ったことは、ひとりならば自由な方角をさして飛ばすこともできるが、こうして蛾次郎と相乗りになってしまったために、クロはただクロ自身の意志で、勝手なほうへさっさつとして飛んでいく。それでは、伊那丸たちへ、合図をするたよりがないので、かかるまも、竹童の腹のなかは、引っくり返るような心配である。
ピューッ、ピューッと顔をかすっていく風の絶えまにはるかに下をみてあれば、もう和田呂宋兵衛一族の列は蟻のように小さく見えながら、天ヶ丘の石段を降りきっている。
「かならず――合図をまちがえてくれるなよ――」
くれぐれもことわられた龍太郎のことばが、空の上なる竹童の耳に、いまもありありと聞える心地がする。
――とそのせつなである。竹童は、すぐ真下の地上に一点の火の塊を見いだした。
枯草をやく百姓の野火か、あるいは、きこりのたいた焚火であろうか、とある原のなかほどに、チラチラと赤くもえている焔があった。
「しめた」
竹童は、やっと片手をふところへ入れて、龍太郎から渡されてきた、狼煙筒をかたくつかんだ。そして、鷲の腹がちょうどその火の上へ舞いめぐってきたとたんに、ポーンと下へ投げおとした。