Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans

Aozora Bunko

五

人ちがいじゃないか?

とも思って、眼をこすって見なおしたが、やはり記憶はいつわらない。どう見てもあの三人、菊池半助にバサと斬られた三ツの首の主にまぎれはない。

すなわち武田伊那丸は、眉目をあさく藺笠にかくし、浮織琥珀の膝行袴に、肩からななめへ武者結びの包みをかけ、木隠龍太郎は白衣白鞘のいつもの風姿、また加賀見忍剣もありのままな雲水すがた、手には例の禅杖をつっ立てている。

「ウーム……親方……」

蛾次郎はうなるように卜斎を見あげた。

「……はアて……」と卜斎もまたしきりに首をひねっていたが、

「どうもわからぬことがあるものだ。弥次馬にはなにもわかるまいが、わかる者から見ていると、世の中の裏表は、じつに奇妙だ。いや裏が表だか、表が裏だか、こう見ているとおれにさえわからなくなってくる」

「まったくです!」と蛾次郎も相槌をうって、

「斬られた首が本ものの伊那丸か、見ている首が本ものか、なにがなんだか、さっぱりワケがわからなくなっちまった」

「そりゃもちろん、あっちのやつがにせ者だろう」

「テ、どっちがです?」

「矢来のそとに立っているやつらよ」

「すると、生きてるほうの伊那丸ですか」