Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
「はい」とすなおに腰をかがめた。
「どこへいくんだ、いまごろ?」
「甲府へまいります」
「なにをしに?」
「ちかごろ、甲府のご新城は、代がかわって、たいそう暮らしよいといううわさを聞きましたので」
「じゃあ、きさまは、武田家の時分よりは、いまの徳川の御代をありがたいと思ってゆくのか」
「さようでございます。昔からのご縁故で、わたくしは、どこでもよいから、徳川さまのご領地に住みたいと願っております」
「ふウム……そうか……」
と伊部熊蔵はわるい気持がしないようすだ。卜斎の目から見れば、この山目付らしい侍が、どこの大名に属している者かぐらいは、腰をかがめた時にわかりきっている。
「して、職業はなんだ? じつは、この街道は、今日すこしぶっそうなことがあるから、さきへいっても通してくれるかどうかわからない」
「ヘエ、それはこまりましたナ」
と卜斎、ぺしゃんこな鼻に皺をよせて、
「わたくしは、もと富士の裾野におりました鏃鍛冶で、徳川さまのご家中のお仕事をした者でございますから、なんとか、ひとつ無事に通れるようなおはからいをしてくださいませんか」
「ウム、それはしてやってもよいが」