Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
「したが、加賀爪伝内の遠矢が、額ぶちにりっぱに立っているのに、貴公の矢が鳥居の柱にも立っていないのはどうしたしだいか、これ、弓勢たらずして、矢走りのとちゅうから、谷間へおちた証拠ではあるまいか」
というのは、徳川方の強弁だった。
それにたいして、蔦之助は笑いをなげて、
「いや、自分の弦をはなれた矢が、谷間へ落ちたものか、的を射当てたものかぐらいなことは、弓がえりのとたんに、この手もとへ感じるものでござる。たとえば、鐘巻どのの鉄砲にしても、その実感にお覚えがあろうが」
「ウムなるほど……それはたしかに一理がある」
一火はさすがに、そのことばを反駁しなかった。
だが、奉行の石見守や目付たちは、どうしてもその説だけではがえんぜない。また、蔦之助としても、事実において、その矢が的先に見えないのであるから、それ以上、なんと理由づけて力説することもできないのであった。
「では、この勝負は、ざんじ自分がおあずかり申すとしよう。そのかわりに……」
と、鐘巻一火は中にはさまってこまりはてたあげく、窮余の一策を持ちだして、
「最後の勝負、遠駆けのおりに、あの大鳥居をめあてとして馳けさせ、そうほう、その矢を持ちかえってくるとしたらどうであろうか。