Classiques japonais avec furigana
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けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Lisez 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 195 479 caractères · 394 écrans
外光のかげんで時々光り、針でも刺さっているようだ。
ブラブラ工場を歩き廻る。もちろん監督をしているのであろう。だが高い声一つしない。その必要もなさそうである。みんなクルクル働いている。木口を戸口から運んで来る者、そいつを中途で受けとる者、器をざるへ入れる者、それを戸口から持ち出す者、一方部屋の片隅では、火が爐の中で燃えている。爐の口へたき物をくべる者、爐の上は大釜がかかっている。湯気が青白く吹き出ている。その中の液を汲み出す者。……そうしてそれを見下ろしているのは、ガッシリ組まれた天井で、その天井のすぐ下を、走っているのは調べ革!
※(歌記号、1-3-28)働くって本当にいいことだ。つくり出すって本当にいいことだ。
その間を悠々と歩きながら、鼻唄をうたう将右衛門! グルリと工場を一巡すると、元の席へ帰って来た。
「広太郎どん」といいながら、例の頑丈な卓を隔て、粗末な腰掛けへ腰かけた。「杉窪の里の銅兵衛どん、あれはこのわしの義兄弟でごわした」
注進来
「銅兵衛どんとは義兄弟でごわした」頭の将右衛門話し出した。「全く立派な人物でな。いわば私の兄貴分で、そうして同じように里の頭で、そうして同じようにあるお方に、おつかえしたことがございましたよ。