Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんきだんクラブ

奇談クラブ(全)

野村 胡堂

Lisez 奇談クラブ(全) (しんきだんクラブ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 104 139 caractères · 208 écrans

Aozora Bunko

婚礼当夜の不思議は、自分の失策と思い込んで、脅々として居る本当のお夏もいじらしいには違いありませんが、一度烙印を捺された三十郎の記憶は、そんな事では拭い去る由もなかったのです。

三日目になると、使い走りの者が一通の手紙を持って参りました。天地紅の結び文で、武士の手に取るには、如何にも艶かしいものですが、そんなものが来るのを予期して居たような心持で、押し開いて読むと、仮名書きの恐ろしく巧い手蹟で、

「あの夜の不思議を解き度くば、崇巌院の主を訪ねられよ」

とだけ書いてあります。眼と鼻の間に建った新しい修験の道場で、女主の梅仙女と言うのが、江戸中の人気を集めて居りますが、江柄三十郎、そんなものには用事も無かったので、今までは振り仰いで、軒の甍を見ようともしなかったのです。

「成程これはいい事を教えてくれた、近頃評判の梅仙女に聴いたら、一切不思議が解けるかも知れない――何んでも非常な長命な女道者だという事だが――」

と思った三十郎、早速衣服を改めて、小日向台の崇巌院を訪ねて参りました。

近頃出来ながら立派な普請で、参詣の善男善女踵を接する繁昌振り、禁呪、祈祷、占い、何んでも効験が無いことは無いというので、主の梅仙女、近頃は一部の人達から神様のように信仰されて居ります。