Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans

Aozora Bunko

「いやどうもご苦労さまだ。こんな時にかぎって、小泥棒一ぴき見当りはしねえ。なんのことはねえ紅葉狩りにきたようなものさ――」

帰路は夜にかかった。お互い逆に道を換えて、松明を振りつつ山を降ッたのである。

すると、その雷横組のほうが、麓ぢかい霊官廟のほとりまで来たときだった。ひょいと見ると、廟の扉が、魔の口みたいに開けッ放しになっている。

「おや、廟守もいねえのに、おかしいぜ」

雷横はふと立ち止まった。多年の直感が何か異臭をそこに嗅ぎつけたものらしい。

「やいやい。念のためだ。松明を持って、踏み込んでみろ」

雷横の一と声に、部下の捕手たちは、どやどやと廟のうちへ躍りこんだ。

するとそこには蜘蛛の巣だらけな暗闇を天国として、一人の大男が、お供え物の卓の上に、まっ裸な体を載せ、丸めた着物を枕に、高いびきで熟睡していた。

「ほう、凄げえ面して寝ていやがる……。眼も覚まさねえぜ」

と、捕手もあきれた。

毛脛、胸毛、まっ黒な肌。裸足に馴れた足は象の皮みたいだし、顔は赤痣だらけで、眉毛などあるかないかである。おまけに厚い唇から涎をたらして、正体もない寝ざまなのだ。

「……ははあ、兇状持ちの股旅者ンだな。