Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans

Aozora Bunko

それは夜ッぴての遊蕩客のためにある夜通し屋の一荷で、生姜湯売りの王爺さんだ。ひょいと見かけて。

「おやおや、押司さまではございませんか。お役署御用で、夜明かしでもなすったんで」

「なあに、友達の家で少し飲み過ぎてね、つい家へ帰りそびれたのさ」

「酔いざましには、二陳湯などいいもンでございますが」

「そうだ、一杯もらおう。……おっと、ありがとう、いつもよく稼ぐなあ、爺さん」

「お蔭さんで、正直に働いておりますせいか、皆さんから、ご贔屓にしていただいておりまするで」

「考えてみると、役署勤めの深夜には、こうして、爺さんの梅子湯やら生姜湯などに、ずいぶん長年のあいだ温められてきたなあ。そしていつもお前さんは、代金も取ってくれない」

「なんの、押司さま。当りまえでございますよ」

「どうしてね?」

「だって、しがない私どもが、こうして真面目にやっていけるのも、旦那がたお役人が、寝る眼も寝ず、悪い奴に悪いことをさせねえように守っていて下さるからこそで」

「ああそういわれちゃあ、面目ないよ」

「どういたしまして、まったく警邏のお蔭さんでございますよ。こうして、町の衆が、夜を安楽に寝ていられますのもね」