Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans
宋江は絶体絶命、眼も昏むばかりだったが、彼の声を耳にするやいな、われも覚えず脱兎のように逃げて行った。あとも見ずに姿を消す。
だが、承知しないのは婆さんの方である。腰をさすって起き上がるやいな、
「おやっ。おまえは漬物売りの唐牛児だね。そうだ、おまえも下手人の片割れだよ、さあおいで」
「ど、どこへ来いっていうンだよ、どこへでも行ってやるが」
「知れたこと。お役署へさ!」
閻婆は、宋江の身代りに、彼の胸ぐらをつかんだまま、わいわいいって散らかる群集の間を割って、近くの県役署の門内へ入って行った。
知事は“早暁に行われた美人ごろしの事件”と聞いて、さっそく官舎から庁へのぼり、閻婆と唐牛児を白洲にすえて、吟味をひらいた。
知事の時文彬は仰天した。
下手人とみられる宋江は、彼が厚く信頼もし、部下ながら尊敬すら抱いている稀れな良吏である。「……どうして宋江が?」と情けなくもあり、同時に助けてやりたい気もちのほうがいっぱいだった。
そこで彼は、取調べも緩慢に、努めて婆の心をいたわり、なんとか示談の方へ持ちこもうとしたが、婆はもってのほかな形相をすぐ現わして、
「人を殺せば殺されるのがお上の掟。