Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans
まさか兄さんがこの紫石街に来ていようとは思わなかった。何か清河県の生まれ故郷に、まずいことでもあったんですかえ」
「何も悪いことなんかしてないさ」
「そうだろうなあ。自体お人よしな兄さんのことだもの。じゃあ借金のためにでも」
「うんにゃ。女房をもらったからだよ」
「女房を娶ったために土地をかえたというのも、おかしなはなしじゃねえか。俺には腑に落ちかねるが」
「話せばわかる。弟よ、こっちへ来てくれ。こういうわけだ」
と、兄の武大郎は、彼をつれて元の位置に返り、商売物の揚げ饅頭の荷担をうしろに、公園の池へ向って坐りこんだ。
一つ腹の兄弟だったが、武松は以前から「兄貴は人がいい。おまけに醜男だ、体も畸形だし、なんてえ気のどくな……」と、逆に、目上の兄を不愍がっている。
だから子供のじぶんから、近所の童仲間が、
「ぶだ! ぶだ! ちんちくりんのぼろッ布れ」
などといって揶揄うと、いつも武松が怒って相手をこッぴどい目にあわせて懲らした。――長じて、大人になってからも、そんな例は何度もある。だから武松が草鞋をはいて他県へ飛び出さない前までは、武大も人から馬鹿にされずに庇われていた。