Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans

Aozora Bunko

「この武松が一つ街に居るうちはよござんすが、たとえ百日でも、留守となるとそいつが弟の身には心配でなりませんのさ。どうかあっしの留守中は、人の騙しに乗ったり、人のダシに使われないように、気をつけておくんなさいよ。……また嫂さんへもだ。どうぞお願い申しますぜ。夫婦は二世とやら、こんな兄でも連れ添う良人、大事にしてやっておくんなさい。よくよく嬶の尻に敷かれッ放しな洟ッ垂らしの亭主だと、世間の奴アいってますぜ。ねえ嫂さん、世間態だけでも、そこはすこし良人を立てて、どうか仲よく暮しておくんなさいな」

風向きが自分へ変って来たとみると、金蓮は耳もとを充血させて、ついと横を向いてしまったが、いきなり袂の洟紙をさぐって、良人の武大の前へ抛ッた。

「あんた。それで洟でもかンでよ、見ッともない。洟も涙も一しょくたにこぼしてさ。……だから私までが二郎さんから、まるで悪女か人非人みたいにいつもコキ下ろされているんだわ」

武松はそれを機に立った。そして路銀の一部を割いた金を卓の上に残して、

「嫂さん、これは先ごろお世話になった下宿料だ、と思って取っといておくんなさい。そしてあっしの留守中は、なるべく兄さんの稼ぎも楽にしてやって、夕方は必ず早目に帰るように。