Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans
おかみさんは」
「おかみさんだなんて、仰っしゃらないで。……なんですか私、かなしくなる」
「そう、そう。禁句ですってね。わたしもあのお喋り婆さんに、亡くなった家内のことやら、あの女この女の、街の取り沙汰など持ち出され、あなたの前でてれ臭くってしようがなかった。といって、私もまだ男の三十そこそこ。この幾年は童貞も同じような独り身ですものな。心からの浮気ではなし、察して下さいよ」
「でも。ひとから見れば、さぞかしと思うでしょうね。そう見えたって、無理ありませんわ」
「じゃあ、金蓮さんから私を見たら? ……」
「わからない! ……」と、艶やかに、かぶりを振って「わかりませんわ、わたしなどには、殿御のほんとのお心は」
「うそばっかり。あなただって、まんざら男を知らないでもないのに」
「だって、わたしの知った男といっても」
「おや、涙ぐんで、どうしなすった。いやもう、つまらないことは思いッこなしにしよう。さ、さ、涙なぞ拭いて、も一つどう」
銚子を向けた肱の端で、西門慶は、わざと卓の象牙の箸を、下へ落した。
かねて、婆さんからも、言いふくめられていたことである。
「試しに、卓上の箸を落して、拾うと見せ、そっと女の脚へ触ってごらんなさい。