Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans

Aozora Bunko

ひとたび毒酒に酔わされると、生きてその屋の軒を出た者はない。

「ホ、ホ、ホ、ホ。いくらでも、お後の客は絶えないもんだネ」

店の看板女房は、厚化粧して、緑紗の袍衣に、真紅の裙を着け、生ブ毛の光る腕首には、黄金の腕輪を篏めたりなどしているジプシーのような女だった。

女の異名は母夜叉、親の名は孫。

人呼んで、母夜叉の孫二娘という。

これの亭主は、菜園子の張青という者で、元、光明寺の畑番をしていた男だ。腕だけはすこぶる強い。

ところが、こういう悪業の成果も相手による。いつもそうそう巧くいくものではない。――武松のときが、その一例だ。武松は現につい先ごろ、兄の武大が人に毒殺されていたので、

「はてな、この酒の味は?」

と、すぐ感づき、最初の一ト口から、女に内緒でベッと吐き出していたのである。――それから飲んだと見せたのも、ぐたと仆れて見せたのも、すべて彼のは偽態だった。そして罠に陥ちたのは、彼ではなくて、賊の母夜叉と張青夫婦の方だった。

「いざ、料理を」

と、母夜叉が、彼のそら死の体へ手を出したとき、武松はむくと起き上がって、女を取ッちめ、そこへ現われた張青も、難なく叩き伏せてしまった。