Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans

Aozora Bunko

「じゃあ、あの時、管営のそばにいた、手や頭に繃帯していた美男子だね」

「左様で……。無類に剣術がお達者なので、人呼んで金眼彪と綽名され、ご本名を施恩さまと仰っしゃいますんで」

「ふウむ。にらんだとおりな好漢だったか。だが、その若殿の施恩さんが、なんだってまた、縁もねえ一介の懲役人に、こんな思いもよらねえご好意を見せなさるんだろ」

「さあそのお胸は、手前どもには」

「なんの、知っているに違げえねえ。さ、ここまで話しといて後はいわねえなンて法はねえ」

すると、思わぬ方の声であった。扉を排して、颯と入って来た人がある。

「いや、そのわけは、この施恩からじかにお話しいたしましょう」

「や! あなたは」

武松は寝台から立つ。――老軍卒はあわてて食器箱を提げて立ち去って行く。

「都頭。いつぞやは、どうも」

「こちらこそ。あなたが金眼彪施恩さんか」

「そうです。つまらん疑念をおかけしたようで申しわけない」

「それどころか、過分な恩恵。ただ気にすまないのは、その理由が分らねえからですよ。なんのご縁もねえこの武松に」

「いや、お名はとうに存じている。また失礼だが、お人柄もこの眼で先日しかと見とどけました。