Classiques japonais avec furigana
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めいじせそうひゃくわ
明治世相百話
山本 笑月
Lisez 明治世相百話 (めいじせそうひゃくわ) de 山本 笑月 (やまもとしょうげつ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 128 862 caractères · 251 écrans
十一、二年頃から二十年頃まで、浅草の奥山はじめ市内各所のお開帳などに必ず出現して大当りを取った蜘蛛男がそれである。
年齢はそのころ六十前後、禿頭に小さなチョンまげ、派手なメリンスの衣裳、顔は大人なみの爺さんだが、身の丈はせいぜい二尺五寸、細い両手は指までが寄せたようにくっついて、足も三、四歳の赤ん坊ぐらい、容貌にも動作にも、なんとなく愛嬌があってすこぶる元気、しゃがれ声で歌も唄えば踊りも踊る。あまり気味のよい恰好でもなし、気の毒な身の上と思えば喜んで見る代物ではないが、当時はなかなかの評判男。
つぎは十七、八年頃の奥山時代、観音堂裏の見世物街に、臍で煙草をのむ女、芳紀まさに二十二、三、白粉べったりのおいらん姿、太夫お目通り相済むと、床几に腰をかけ胸をひろげて雪の肌おしげもなく、れいれいと臍を現わしたもの、付添の口上が朱羅宇の長煙管に煙草を詰め、火をつけて差し出すと当人その吸口をお臍の穴にあて、スーッと一服、たしかに穴から煙が出る。つづいてガラスのペコンペコンという奴を鳴らして最後に玩具のラッパをブウブウ、こうなると臍も無駄でない。
二十二、三年頃の公園六区に希代の大女が現われた。