Classiques japonais avec furigana
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めいじせそうひゃくわ
明治世相百話
山本 笑月
Lisez 明治世相百話 (めいじせそうひゃくわ) de 山本 笑月 (やまもとしょうげつ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 128 862 caractères · 251 écrans
綽名を呼ばれると手拭で額の汗をふく、円遊の大きな鼻を撫でるのと同格で客は「もう一遍」などと騒ぐ。肥った三升家小勝が腹の大きいので「狸」、三遊亭市馬が顔をメチャメチャにして音曲を唄うので「ガンモドキ」などは気の毒。
名人円朝も芝居噺を売物の若手時代には「太神楽」の綽名を取ったが、素噺に移ると共に、身装も渋くなって綽名は解消。
その高弟の円喬が医者の代脈然たる風采から「代診」と呼ばれたのも久しいもの、柳派の朝枝が赤手拭で頬冠り、得意の鮹踊りを見せたので「タコ」、もっとも目つき口つき鮹入道にそのまま。同じ派の今朝が「河童」、これまた陸へ上ったカッパに瓜二つ、少々凄いのが三遊亭遊輔の「強盗」、物騒きわまる綽名には本人も苦笑い。
円遊門下の人気男小円遊の「若旦那」、才賀の伜伝枝の「アンパン」などはよくある手で、いわれる当人も平気な顔。
ところで女の芸人には一向綽名を奉らず、ただひとり、橘之助門下の花橘、十七、八の小娘で下ぶくれの顔立ちから口元のむっとした工合で「ウサギ」、客にいわれると踊りながら一層口元を膨らます。とにかく定連の嬉しがった綽名尽し、たわいもないが当時の寄席気分をちょっとお笑い草。