Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
日本の歴史にも、中華史上にも少ないくらいな、武士の面よごしが、武田滅亡のさいに、二人あった。一人はこの梅雪、一人は小山田信茂である。
織徳連合軍におわれた勝頼主従が、その臣、小山田信茂の岩殿山をたよって落ちたとき、信茂は、柵をかまえて入城をこばみ、勝頼一門が、天目山の討死を見殺しにした。そして、それを軍功顔に、織田の軍門へ降っていった。
信長の子、織田城之助は、小山田を見るよりその不忠不人情を罵倒して、褒美はこれぞと、陣刀一閃のもとに首を討ちおとした。――そういう例もある。
ましてや、梅雪入道は、武田家譜代の臣であるのみならず、勝頼とは従弟の縁さえある。その破廉恥は小山田以上といわねばならぬ。
――けれど家康は、城之助とちがって、何者をも利用することを忘れない大将であった。
「梅雪、伊那丸を捕えたともうすが、それだけか」
「は? それだけとおおせられますると」
「たわけた入道よな。武田家の護り神とも崇めておった御旗楯無の宝物は、たしかに、伊那丸がかくしているはずじゃ。その儀をもうすのにわからぬか」
「はッ、いかさま。それまでには気がつきませんでした。さっそく、糺明いたしてみます」