Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
天性、石なげの妙をえた蛾次郎が、邪魔物のない頭の上からねらいうちするのだからたまらない、さすがの燕作も手むかいのしようがなく、あわてまわって、竹童のからだを横わきに引っかかえるや否、小山の降り口へむかって、一足とびに逃げだした。
が――一せつな、蛾次郎がさいごの力をこめた飛礫がピュッと、燕作のこめかみにあたったので、かれは、急所の一撃に、くらくらと目をまわして、竹童のからだを横にかかえたまま、粘土の急坂を踏みすべって、竹林のなかへころがり落ちていった。
「やあ、いい気味だ、いい気味だ! ひっヒヒヒヒヒ」
白い歯をむきだして、虚空に凱歌をあげた蛾次郎は、口にくわえていた細竹の杖を持ちなおし、ここ、竹童そッくりの大得意。
「さ、クロ、あっちへ飛べ」
南――遠江の国は浜松の城、徳川家康の隠密組菊池半助のところを指して、いっきに鷲をかけらせた。
幸か不幸か、いま竹童は息の根絶えてそれを知らない。醒めてのち、かれが天下なにものよりも愛着してやまないクロが、蛾次郎のため盗みさられたと知ったら、その腹立ちはどんなだろう。
三
ゴットン、ゴットン、ゴットン……
水車の諧調に、あたりはいつか、たそがれてきた。