Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans

Aozora Bunko

「いいや、徳川家の菊池半助が、それとみた旅の僧を、京都まで追いつめていったとあれば、こんどのうわさはうそではあるまい。まんいち、時をあやまって、お父上が、家康の手にでも捕われたのちには、もうほどこすすべはないぞ、この伊那丸が生涯の大不孝となろうぞ」

「おお、ぜひもござりませぬ……」

さすがの民部にもそれをはばむことはできない。かれはとちゅうの変をあんじ、伊那丸じしんがとおく旅する危険を予感しているが、孝の一言! それをさえぎる文字は、兵法にもなかった。

にわかに、旅のしたくがふれだされた。

旅から旅をつぐ道筋は、みな敵の領土だ。むろんしのびの旅である――ともは加賀見忍剣、木隠龍太郎のふたりにきまった。

雪をふんだ一列の人馬が、蟻のように小さくくろく小太郎山の砦をくだった。ふもとの野呂川は富士川へ水つづき、筏にうつった伊那丸と忍剣、龍太郎の三人は、そこで送りの兵をかえし、雪と水しぶきの銀屑を突ッきって、まっしぐらに、東へ東へと下っていった。

父にめぐり会いたさの一心、伊那丸は敵地をぬけ、関をかすめて旅する苦しさやおそろしさを思わなかった。

東海道のうら道をぬけて、主従三人が京都へたどりついたのは二月のすえ。