Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans

Aozora Bunko

さればといって――それにグズグズ手間どっているまに、呂宋兵衛一族が天ヶ丘から道をかえて、勝頼公をとおく護送してしまったら、それこそ伊那丸さまへたいしてぬぐわれざる不忠不義! 腹を切っておわびしても、その大罪をつぐなうには値しない。

「ああ、困った」

竹童は、髪の毛をつかんで、迷いにまよった。合図か? 鷲か? 合図か? 鷲か?

どっちへこの身をむけていいか。

「おお、クロを?」かれはとつぜん蛾次郎のいるほうへ征矢のごとく飛んでッた。

クロこそは、人間のもつなにものも、匹敵するあたわざる飛行の武器だ、生ける武器だ。クロさえ蛾次郎の手からとり返せば、のろしをあげるまでもなく、あの偉大なつばさで一はたきで、寒松院の並木にいる味方へ、このようすをお知らせにも飛んでいける。

そのうえ、たとえ呂宋兵衛が、どこをどう逃げまわっても、空からそれを見てとることもできるというもの。――こう竹童はかんがえた。

しかし、その時すでに、蛾次郎は、鎖をといて鷲の背へ、フワリと乗っていたのである。

「あッ、待て!」

飛びついていった竹童と、地上をはなれた大鷲とはそのとき、ほとんど同時であった。