Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
。
で――小幡民部は、
「若君、この機を逸してはなりません」
と、伊那丸に一策をさずけた。
それから間もなく、忍剣と蔦之助の組も、伊那丸も、甲府表からすがたを隠して、あいかわらず、躑躅ヶ崎のようすをうかがっているものは、龍太郎と小文治の一組になっていた。
その龍太郎は、御岳神社の兵学大講会に長安がでかける日をねらって、咲耶子を救いだすつもりであるが、なろうことなら一日も早くと気をあせって、きょうも城下をそれとなく歩いているうちに、思いがけない蛾次郎というものを見つけて、おとりの独楽を取りあげてきた。
いまに、それを奪りかえしに追いかけてきたら、あの蛾次郎を独楽にまわして、ひとつ、さぐりをかけてみようと手ぐすね引いて待つのであったが、うわべは、心棒がゆるんでいるように見えて、ときどき、大人の鼻を明かす横着独楽、こっちの腹を読んでいるのか、なかなかやってきそうもない。
三
水のきれいな甲斐の国、ことに秋の水は銘刀の深味ある色にさえたとえられている。
ほの暗い宵闇のそこから、躑躅ヶ崎の濠の流れは、だんだん透明に磨ぎだされてきた。眸をこらしてのぞきこむと、藻にねむる魚のかげも、底の砂地へうつってみえるかと思う。