Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
その証拠には星が見える。月だってありありと見えるじゃないか。だが今は、死んだかと思った。あぶねえあぶねえ、うっかり起き上がろうものなら、こんどは光ったほうで、グサリとほんとにやられるかもしれない)
こう考えて、死んだまねをしているらしい。いや、事実は腰の蝶つがいがはずれて、にわかに、起きたくも起きられないでいるのかもしれない。
「手におえない小僧でございますな」
と、濠ばたのほうで小文治がささやいた声さえも、かれはハッキリと耳に入れた。その話に、自分に対してべつだん深い殺意がないのだと覚ると、蛾次郎ははじめて、ホッと多寡をくくって、
「ちぇッ、おどかすない」
と、腰をさすって、そろそろ首をもたげだした。
二
迷子札のような門鑑を番士にしめして、その夜、霜にあったキリギリスみたいに、ビッコをひいた蛾次郎が、よろよろと躑躅ヶ崎の郭内にあるお長屋へ帰ってきたのは、もうだいぶな夜更けであった。
城内の長屋というのは、館につめている常備の侍や雑人たちの住居で、重臣でも、一朝戦乱でもあって籠城となるような場合には、城下の屋敷からみな妻子眷族を引きあげてここに住まわせ、一国一郭のうちに大家族となって、何年でも敵と対峙することになる。