Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans

Aozora Bunko

髪の毛や袖に移る火を消しあったり、そうしては、力をあわせて、けんめいに戸を破りにかかっているのだ。

ああ、竹童と蛾次郎とが、一つの目的へむかって、こんなに仲よく気をあわせて必死になっているということが、きょうのいままでに、一どでもあったろうか。

なにしろ、ふたりはむちゅうだ、一念だ、死にものぐるいだった。

一方がたおれれば戸をやぶる力が半分になる。

火に負けるな!

この運命を突きやぶれ!

死んでくれるな! 死んでくれるな!

あえて意識しない共和と、たがいの援護がそこに生まれた。裾をあおる炎の熱風よりは、もっと、もっと、つよい愛を渾力で投げあった。

ガラン!

縄が焼けきれたか、すぐそばへ、火の粉をちらして落ちてきた一本の松丸太。

「オオ、蛾次、これを持て」

「よしきたッ」

知恩院の大梵鐘でも撞くように、気をそろえて、それへ手をかけあった両童子、息と力をあわすやいな、

「ええッ!」

「おウッ――」

ドウン! と戸口へ突ッかけた。

「開いたア!」

まさにこれ暁の声だ。

生命の絶叫だ。

ガラガラガラッととつぜん、風と紅蓮の争闘がはじまった下をくぐって、蛾次郎と竹童、ほとんど同時に、打ちこわした所から小屋の外へ、頭の毛の火の粉をはらっておどりだした。