Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans

Aozora Bunko

三太郎猿はおうちゃくに、十兵衛の膝を拝借してもたれかかりながら、茶色の目をショボショボさせてながめている。

「十兵衛、どこかに、今宵お使番の方が見えておるのか」

「いや、さようなことは、表役人からもうけたまわりませぬが」

「へんなこともあるものじゃ――まさしゅうこれは家康公のお手紙で、おまけに今夕のお日附となっている」

「いかに早足なお使番でも、夕方からただいままでに、ここへ着くともうすのはふしぎなしだい。そして、御書の内容は?」

「わしに、御岳の軍学大講会の総奉行を申しつくるというご沙汰。それと、ご評議の結果、日取りその他の事項ご決定に相なったお知らせである」

「ほウ……してお日取りは、いつごろに」

「十月七日から九日までの三日のあいだ」

「昨年よりは五日おくれでござりますな」

「そうなるかな。当年、軍学兵法の講論、大試合に参加する諸家は、まずご当家を筆頭に、小田原の北条、加賀の前田、出陣中の豊臣家、奥州の伊達、そのほか三、四ヵ国のご予定とある。――だが、どうしてこのご状筥が、猿めの首に結いつけてあったのか。その儀、なんとも腑に落ちないことである……」

「もし……そのご状筥の紐のはしに、まだなにやら、紙片が結びつけてあるようにござりますが」