Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
「その方はいったいだれであるか」
こう聞くと、余一は泣いている手をはなして、
「お小姓とんぼ組の星川余一……」
そう答えて、また声あらためて泣くのだった。
「なに、ではそこもとが、公書のお使者番となってまいられた星川どのか」
「は、はい……」
「なにを泣いておられるのか、ただいま、三太郎猿が首につけてきた知らせを見て、殿にもことのほかなおおどろき、そっこく、ご助勢をするためわれわれが、ここへ馳けつけてまいったものを。おお、してしてこの閣に監禁しておいた咲耶子なる女をごぞんじないか、あれをにがしては一大事だから」
「だから……だからわたしが……早くお出合いなさいと、あれほど呼んでおりましたのに」
しゃくりあげて、余一はまたくやしそうに、オイオイと肩をゆすぶりながら、
「もうだめ! もうだめ! みんなの来ようがおそいから、わたしがここで一生けんめいにおさえていた咲耶子は、とうとう擬宝珠につないでおいたクロをうばって、あれあれ、あれ向こうへ――」
「えッ」
「逃げちゃった、逃げちゃった……。あのクロをなくしては、わたくしは、浜松城にいる万千代さまに、帰っておわびをすることばがございません」