Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
……だが、お時さん、女の足ではさだめしおつかれなすッたろうな」
「いいえ、すこしも」
「急いてはいけませんよ。息を平調にもっておあるきなさいよ。道にまよった時はなおのこと、山は気を落ちつけて歩くにかぎります」
地蔵行者の菊村宮内と、坂東巡礼のお時とであった。ほんの旅先の道づれであるが、ふたりの仲のよいことは、おなじ家にすむ家族といえどもない美しさだった。
お時は宮内の身のまわりのこまかい世話を見、宮内はつねにお時の心ぼそい旅をはげまして、どうかしてこの女房のたずねている、まことの子供をさがしあててやりたいと祈っている。
あらためていうまでもなく、ここは御岳のお止山で、足踏みのならないところだのに、ふたりはその禁制を気づかずに、どこの山境から迷いこんできたのであろう。
と、宮内は腰をかがめて、なにかふしんそうな顔をしながらひろいとった。
「こんなところに、南蛮わたりの短銃がおちている……」
「宮内さま、まだこのへんに、草履だの、紙だのいろいろなものが落ちておりますよ」
「なるほど」
「だれの持物なんだろう?」
お時は、草履の小さいのが気にかかった。
「どれ、どれ」