Classici giapponesi con furigana
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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
Leggi 浅草風土記 (あさくさふどき) di 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.294 caratteri · 318 schermate
それによって其芝居が「沓掛小唄」という芝居で、その糸立を着たじいさんは沓掛の三蔵、その赤ん坊を抱いた女は追分の時次郎の女房のお秀ということが分った。――要はその沓掛の三蔵という親分が八州の役人を斬って長い草鞋をはいたあと、松井田の惣右衛門というかれの競争者がその縄張を荒そうとする。留守をあずかった子分の時次郎がそれをふんがいして堂々と挑戦する。そのためには可愛い女房のお秀をさえ犠牲にする、というのは、お秀は、生憎なことに当のそのかたきの惣右衛門のむすめだから。――火事泥をするようなものの娘は女房にはもてねえと、顔には出さねど心の裡は張裂くばかりのお秀を突返す、始終を黙って聴いていた惣右衛門、此時大きく点頭いて、よし、じゃ出入の場所は沓掛明神の杜、時刻は初夜の鐘が合図だと言渡せば、今は身軽な独身ものになった時次郎は莞爾と笑って、お互に渡世人の道を歩みましょう、と各自子分が刀の柄に手をかけて睨む間を縫って悠然と帰って行く……とその筋書にそう書いてある。――清水の次郎長は「荒神山」、吉原の仁吉と阿濃徳のくだりによく似ている。――もッとも仁吉の女房のお菊は阿濃徳のむすめじゃァない、むすめじゃァなくって妹だ。