Classici giapponesi con furigana
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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
Leggi 浅草風土記 (あさくさふどき) di 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.294 caratteri · 318 schermate
二
千束町の停留所のほうへ曲ると一しょに往来の幅は一層広くなった。公園のほうからのものと合してそれまでの人の流れの音は一層そこで高くなった。――が、あかあかと灯しつらねた露店は、その暗い人の流れに背を向けて、右側の歩道のうえにだけ並んでいる。わたしたちはそのほうへ電車の線路を越した。そうして完全に「酉の市」の群衆のなかに交った。――が、さて、それにしても吉例の、大頭、黄金餅、かんざしの店々のすくないことよ。――まず最初にわたしのまえに展けた七八年ぶりでの「酉の市」の光景はそれだった。
二
……正面に高く「沢の鶴」醸造元の大きな提燈の列が暗い中ぞらを画っている。両側には、木馬館、松竹館、三友館、大勝館、そうした公園の活動写真の小屋の名を一つ一つにしるした、玉子形の、やや小ぶりな提燈が透きなく並んでいる。――その提燈のあかるい光の中に犇めく群衆、真っ赤な中へ真っ黒に大頭と大きく書いた看板、金箔うつくしい熊手、鳥居に立添えたカサカサの笹、客をよぶ商人たちの姦しいわめきにまじる神楽の音。……一ト足「大鷲神社」の境内へ入ると一しょに、辛うじてわたしたちは、それまでの凡常な「縁日」