Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 230.599 caratteri · 458 schermate

Aozora Bunko

二十二歳前後だから。あの絵の娘さん、買おうたって買えないもの持って来てあげた、と新聞にくるんだものもちあげているのよ。いやよ、猫の仔でも持って来たんじゃないのと云って見たら、それは鉢の真中に、一本、小いさな小さな桜草の芽がうえてあるのでした。こんなの買えないでしょう? 本当ね。それに又蕾がついているの。こんなものをくれる人がいたりしてあなたもユリは仕合わせ者だとお思いになるでしょう? それに百合という名の人が知人に二人いて、大百合はそんな百合、百合にかこまれることもあるのです。

石板のこと、きょう申上げたとおり。それは池袋の武蔵野電車の売店にあったのよ。子供の算術遊びのいろいろの木の玉と一緒のセットで、チョークでかく黒板でした。びんの方はさがしてみましょう。うちにはなかったけれども。

国府津は、寿江子体の工合わるく、私は仕事、その絵の娘さん風邪で。うごけずでした。いろいろパタパタ自分たちでやるのは、いくらか暖くなってからの方がいいのかもしれないことね。だって、あのガランとしたところ火であっためるのだって、いつかみたいに大きな薪をぶちこんで燃くことは今出来ないのですもの。