Classici giapponesi con furigana
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Leggi 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 511.765 caratteri · 1011 schermate
三
ふいに木枕を蹴とばされて、はねおきたのは便乗してきた卜斎と呂宋兵衛。フト見ると、胴の間のグルリに、閃々と光るものが立ちならんでいる。
「なにをするんだおまえたちは?」
卜斎は、前差しの短刀をつかんで、きッとなった。
「まぬけめ、なにをする者か聞かなくッちゃわからねえのか。こいつを見たら少しゃ目がさめるだろう」
わざと、ふりうごかして見せた光は、まさしく槍、刀、鏃、薙刀――どれ一つを食っても命のないものばかり。
「ウーム、さては汝らは海賊だな」
呂宋兵衛は、その時のっそり突っ立って、魚油のあかりに照らしだされている二十四、五人の荒くれ男を睨めまわした。
「知れたことだッ」
槍の穂は、いっせいに横になって、車の歯のごとく中心へ向いた。
「おとなしく素ッ裸になッちまえ、体だけは、ここから輪島の磯へながれ着くようにほうりこんでくれる」
「待てッ。望みどおりになってもやるが、汝らの頭領はいったいなんという者だ」
「そいつを聞くと命がない掟だぞ。それでも聞きたけりゃ聞かしてやる」
「ウム、しょうちのうえでも聞きたいものじゃ」
「よし、冥途の土産に知っておけ。この船の頭領は、龍巻の九郎右衛門。