Classici giapponesi con furigana
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けんなんじょなん
剣難女難
吉川 英治
Leggi 剣難女難 (けんなんじょなん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 243.807 caratteri · 482 schermate
「春日新九郎? ……聞いたこともない奴。その理はそこにある。何で汝こそ俺の門人、また俺に縁故の深いざる組の金井一角を斬り倒した。しかし、ここでは充分な懸け合いが出来ぬから、俺の邸へ連れて行くからそう思わっせい」
「先生、駕が参ったそうでござります」
そこへ一人の侍が告げてきた。
「もう来たか。じたばたしないうちに、この青二才を先に打ち込んでしまえ」
深見重左衛門の頤一つで、七、八名の侍が自由に動く、新九郎に酒の気と血の勇がある。かねてから名を聞いていた赤坂の武士侠客がどんな難題を吹っかけるのか、ままよ、行く所まで行って見ろと、彼等の指図を待たず、梅茶亭の門に置かれた辻駕の中へ身を入れた。
「若いにしちゃあ覚悟がよいわい」
深見重左衛門も別な一挺へどッしりと乗る。ポンと肩を入れる息杖、同時に、七、八名の侍は各※(二の字点、1-2-22)袂から黒布を出して覆面し、太刀の鍔下を握って、駕の前後に四人ずつ分れて蹤く。
「氷川下じゃ、急げよ」
何となくものものしい声。駕屋は、
「合点です!」
とばかり、御成街道の月を踏んで急ぎだした。
山手組の武家侠客。寺西閑心と並んで吾儘無類と云われた豪の者深見重左衛門。