Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

けんなんじょなん

剣難女難

吉川 英治

Leggi 剣難女難 (けんなんじょなん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 243.807 caratteri · 482 schermate

Aozora Bunko

と――うっかり居眠りの頬杖を醒まして、びっくりしたという顔で、新九郎も鳥目を払い、泥酔した足どりですぐまたそこを出て行った。しかし、その千鳥足も、六、七間軒を離れるとピッタリ地について、前に行く秋山大助の影をじっと見透かした。

雨と言っても、ほんの微かなこぼれ雨、大助は表詰の者と見えて、通用門には入らず、ずっと石垣の塀腰をまわって、表門の方へ小唄誦さみにフラついて行く。

「うむ!」

きっと身固めをした春日新九郎、スススス……と闇を小走りに行ったなと思うと、秋山大助の襟がみをむずと掴んで、

「待て!」

と後ろへもんどり打たせた。

「あッ……」

「えいッ」

当て身の一突き――大助は苦もなくそれで横倒れになる。新九郎はあたりを見廻して、合羽、竹の子笠、門鑑の三つを引っ剥いで、素早く自分の体に纏った。

「うウい……」

またよろよろとした足どりで、鋲門袖つきの見るからに厳めしい京極家の表門へ差しかかった。

「ご門番、ご門番、う、うウい……、お、お願いでござる」

袖門の戸を遠慮なく叩いた。

「何者じゃ」

「ああ、きつい酩酊、ご門番はいかがされた。――お願いでござる。お願いでござる……」