Classici giapponesi con furigana
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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
Leggi 浅草風土記 (あさくさふどき) di 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.294 caratteri · 318 schermate
六
以前は浅草寺あっての……“観音さま”あっての“浅草公園”だった。が、いまや“観音さま”から“浅草公園”は独立した。と同時に、“広小路”は、独立したその“浅草公園”と、緊密に結びついた。完全に“浅草公園”あっての“広小路”になった……ことについて、ぼくは、いささかぼくの思うところを書いて行きたいと思ったからである。
が、そのまえに、ぼくは、三たび来た友ちゃんの手紙について書かねばならない。……ぼくが演劇協会のあつまりのあったとき、たまたま広小路をあるき、いまさらの如くその変ったことに驚いたといい送ったに対しての返事である。
“いよいよ御機嫌よく、何よりと存じます。
浅草にも、この四五日、秋の匂が深く感じられて参りました。
お言葉の通り、広小路に、あなたの御存じの店は、数えて、十けんと残っておりますまい。柳、銀杏、すずかけと、街路樹でも、時代とともにしだいにかわりました。
三年、一ト変りです。
今日も店に来た若い人たちと語り合いましたが、いまの人たちは、わたくしどものなつかしいと思う奥山の茶ばたけも、ひょうたん池に影をうつした十二階も、江川や青木の玉乗の楽隊の音も、都踊や浪花踊の木戸番の呼びこみも、珍世界のアゴなしも、文公や幾馬鹿なんて人物のいたことも知りません。